アルコール消毒液は何%で火がつく?

2020年5月19日 消費者庁は、アルコール濃度5~30%のハンドジェルを「71%配合」と表示し販売した化粧品輸入会社に景品表示法違反として再発防止命令を出しました。この製品を使用した消費者が、明らかにアルコールの匂いがしない・火に近づけても燃えないことに気づき苦情を訴えたことで発覚したということです。
この件についてSNSを見てみると、「違う製品では火が付いた」という内容の書き込みを見つけました。
火がつけばそのアルコール製品は大丈夫と言えるのか?と気になったので、今回実験をしてみました。
この件についてSNSを見てみると、「違う製品では火が付いた」という内容の書き込みを見つけました。
火がつけばそのアルコール製品は大丈夫と言えるのか?と気になったので、今回実験をしてみました。
<実験の目的>
アルコールに火がつき始める濃度を調べ、その濃度が消毒効果があるとされる濃度以上であるかを確認する。
(厚労省はアルコール60v/v%以上であれば消毒の有効性があるとしています(1))
(1)…厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)問22
<用意したもの>
今回は濃度を調べるので、市販のアルコール製品ではなく弊社ラボにあった試薬を使用。
・試薬特級エタノール(99.5):和光純薬工業株式会社製
・イオン交換水
・試薬特級グリセリン:富士フィルム和光純薬株式会社製

アルコールに火がつき始める濃度を調べ、その濃度が消毒効果があるとされる濃度以上であるかを確認する。
(厚労省はアルコール60v/v%以上であれば消毒の有効性があるとしています(1))
(1)…厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)問22
<用意したもの>
今回は濃度を調べるので、市販のアルコール製品ではなく弊社ラボにあった試薬を使用。
・試薬特級エタノール(99.5):和光純薬工業株式会社製
・イオン交換水
・試薬特級グリセリン:富士フィルム和光純薬株式会社製
<手順>
用意した試薬を使って、5v/v%~60v/v%のアルコール濃度に調整し、ガラスシャーレにアルコール溶液を垂らして
チャッカマンで火をつける。
※試薬特級エタノール濃度は99.5%ですが、今回は四捨五入して100%として調整しました。
※調整濃度はすべて容量%濃度(v/v%)とし、以降表記は%とします。

<実験の結果>
1. 5%→引火せず
2. 10%→引火せず
3. 20%→火がつくまで結構時間がかかる。火が付いたらすぐに消える。
4. 30%→引火した
冒頭部分でご紹介した偽装表示のアルコール製品は5~30%とのことだったので、まさか30%で普通に火がつくとは思いませんでした。
ここで25%を追加で作製し、火をつけてみました。
5. 25%→火が付くまで少し時間がかかる。
アルコール濃度20~25%が、火がつき始める濃度と言えそうです。
せっかく調整したので40%以降の濃度も実験を続けました。
6. 40%→引火した(あたりまえ)
7. 50%→引火した(あたりまえ)
8. 60%→引火した(あたりまえ)
※市販品には複数の添加剤が含まれているものがあります。そのため今回の実験とは火のつき方が異なることがあります。
<まとめ>
アルコール濃度20~25%で火がつき始める。これは消毒効果があるとされる60%を大幅に下回る。
したがって火がつくからといって消毒効果があるとは限らないと言える。
1. 5%→引火せず
2. 10%→引火せず
3. 20%→火がつくまで結構時間がかかる。火が付いたらすぐに消える。
4. 30%→引火した
冒頭部分でご紹介した偽装表示のアルコール製品は5~30%とのことだったので、まさか30%で普通に火がつくとは思いませんでした。
ここで25%を追加で作製し、火をつけてみました。
アルコール濃度20~25%が、火がつき始める濃度と言えそうです。
せっかく調整したので40%以降の濃度も実験を続けました。
6. 40%→引火した(あたりまえ)
7. 50%→引火した(あたりまえ)
8. 60%→引火した(あたりまえ)
※市販品には複数の添加剤が含まれているものがあります。そのため今回の実験とは火のつき方が異なることがあります。
<まとめ>

したがって火がつくからといって消毒効果があるとは限らないと言える。
「アルコール濃度の記載が無い商品を買ったけど火がついたからよかった!」なんて安心はできませんね。20~25%で火がつき始めるということから引火で濃度の確認はできないため、火をつけるのは危険ですからやめておきましょう。
商品にアルコール濃度を記載していないということは推奨濃度未満であると推測されます。そもそも濃度に自信があったら商品に記載していると思いませんか?(偽装表示は論外!)
アルコール濃度の記載が無いハンドジェルなどのアルコール製品には消毒効果を求めてはいけません。お金の無駄です。
商品にアルコール濃度を記載していないということは推奨濃度未満であると推測されます。そもそも濃度に自信があったら商品に記載していると思いませんか?(偽装表示は論外!)
アルコール濃度の記載が無いハンドジェルなどのアルコール製品には消毒効果を求めてはいけません。お金の無駄です。
<おまけ>
弊社のオンラインショップで販売している株式会社ニイタカ製 手指消毒用ケア・コール(65%)も実験してみました。
とってもよく燃えていました! AIREXオンラインショップはこちら→https://airex.shop-pro.jp/

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<注意>
アルコールは可燃性です。厳密には、アルコールから揮発した蒸気に引火します。炎は青白く見えにくいため安易に火をつけることはやめましょう。
また、消毒用アルコールを扱う際の注意点が消防庁から発表されていますので一読されることをおすすめします。
2020年3月18日付 消防庁「消毒用アルコールの安全な取り扱い等について」
https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/bosai/shobo/oshirase/kasaiyobou/arukoru.files/1.pdf
1. 消毒用アルコールの使用に際して、火器の近くでは使用しないこと
2. 通風性の良い場所や換気を行うこと
3. 直射日光が当たる場所や高温になる場所には置かないこと
4. 詰め替えの容器には注意事項等を記載すること
アルコールは可燃性です。厳密には、アルコールから揮発した蒸気に引火します。炎は青白く見えにくいため安易に火をつけることはやめましょう。
また、消毒用アルコールを扱う際の注意点が消防庁から発表されていますので一読されることをおすすめします。
2020年3月18日付 消防庁「消毒用アルコールの安全な取り扱い等について」
https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/bosai/shobo/oshirase/kasaiyobou/arukoru.files/1.pdf
1. 消毒用アルコールの使用に際して、火器の近くでは使用しないこと
2. 通風性の良い場所や換気を行うこと
3. 直射日光が当たる場所や高温になる場所には置かないこと
4. 詰め替えの容器には注意事項等を記載すること